こうして無事、採用通知をもらうことができました。塾側から「早めに就任してほしい」といった要請があり、臨時職員の打ち切り日早々に日本を出発し、シンガポールの地にたどり着きました。次いつ日本へ帰るかわからなかったので、あらかじめ溜まっていたマイレージを使って片道チケットのみを用意しシンガポール入りを果たしました。

到着後、塾に向かい住居などについて説明を受けました。住居無料提供はうれしいのですが、2人用の住居でした。

こうして男2人の新生活がスタートしたわけです。幸い住居人は年も近くいい人(塾長)だったので、楽しく生活することができました。間取りは2LDKです。個室も確保されていたし、部屋としては恵まれていたと思います。

最初の3ヶ月は研修期間で研修生として働き、その後の様子を見て正社員として採用するかどうか決めるといわれました。また生活費と渡航費用として10万円ほどいただきました。これはとてもラッキーでした。

シンガポールですが物価は日本よりも安く、また外食文化が根付いている国でもあります。特に中華料理については豊富でホーカーズと呼ばれる屋台街で、1食あたり150円くらいで食べることができます。

研修期間については特に指導もなく、普通に授業に入っていました。最初は前職の先生から引継ぎを受けて、その後授業を受け持つといったものです。

生活パターンについては大きく変化しました。臨時職員時代は朝7時に出勤して19時ころ帰宅といったパターンでしたが、塾については午後1時に出勤し、帰宅が夜21時です。土日は朝から夕方までのシフトです。授業については大体1日2・3コマが平均といったところでしょうか。

僕の塾は人数があまり多くなく、日本人スタッフは女性1名男性2名でした。僕の前任者が辞めるとのことで採用されたので、1ヵ月後には僕をいれて3人となりました。

結果論ですが、研修期間というは一応といった感じで問題なければ採用という形です。1年に1度昇給があるわけですが、研修期間については対象外となり研修期間3ヶ月を除いた期間でカウントされるといった方式です。

このころは最初だったので、自宅で毎日2時間近くは授業カリキュラムのチェックをしていました。今ではカリキュラムもありますし、また要領がつかめてきたのでそうした準備時間はほとんどありません。

塾についてはあくまで生徒の成績を伸ばすことが主体であり、学校のように道徳的な教育はないので楽だなといった印象を受けました。